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Category: ふるさと【東北・青森】 > 藤崎町   Tags: つがるみち  

唐糸御前の伝説ーつがるみち39

法光寺


 青森県の県南地方・南部町に「法光寺」というお寺があります。曹洞宗の東北屈指の名刹とされ、境内の承陽塔(三重の塔)
承陽塔(三重の塔)
は、日本一の大きさであるといわれています。その縁起によると、この古刹の開祖は北条時頼とされ、次のような伝説が残っています。
~鎌倉時代に、旅僧に身をやつしたさきの執権・北条時頼がこの地方を旅したとき、名久井岳中腹にある寺に一晩の宿を乞うたが断られた。やむなく山奥の別の庵寺に宿を求めたところ、庵寺の捐城(えんじょう)和尚は快く迎え入れ、厚くもてなされた。和尚の人柄に深く感激した時頼は翌朝自分の持っていた扇子の表に「千石を与える旨のお墨付き」を残し、ひそかに立ち去った。翌年、鎌倉から使者が来て、捐城和尚を住職とする法光寺が創建された。~ この話は、青森県に残る最明寺・北条時頼の廻国伝説のひとつですが、藤崎町には、先回の記事でも少しふれましたが、時頼の愛妾・唐糸(からいと)御前にまつわるもの哀しい伝承が残っています。時頼廻国伝説の「津軽版」といえばいいでしょうか。

唐糸御前の像


 伝説によると、~唐糸御前は藤崎の生まれで、執権・北条時頼に仕えていました。美しく心根の優しい才色兼備の女性で、時頼から深く寵愛されていましたが、そのことが周囲の女性達の妬みをかい、鎌倉を逃れ、生まれ故郷の津軽・藤崎に隠れ、ひっそりと暮らしていました。やがて執権を退いた時頼が、諸国行脚の旅の途中、津軽を訪れます。その話を聞いた唐糸は、「田舎に落ちぶれ、衰えやつれた姿を見せるのは恥ずかしい」と、柳の枝に衣を掛け、そばの池に身を投げてしまいました。※『青森の伝説』角川書店他を参考にしました。~ といわれています。

唐糸御前史跡


 この唐糸御前の「遺跡」は、現在は唐糸御前史跡公園
唐糸御前史跡公園
になっていて、園内には杖を片手に旅姿の唐糸の銅像
唐糸御前銅像
や、その身を投じたとされる柳の池
柳の池
などが造られています。
 西側の一角に大きな松の古木がある場所がありますが、この辺り一帯は、唐糸御前が通っていたお寺・平等教院があったところとされており、赤い柵の中には延文の板碑と「唐糸」と刻まれた石碑
板碑・石碑
が立っていました。
 唐糸御前の死を深く悲しんだ北条時頼は、この平等教院に墓をたて、厚く弔ったといわれており、幕府や地元の安東氏などの庇護を受け、「護国寺」と呼ばれ、中世津軽における宗教や文化の中心となったとされています。

 その後、津軽氏の時代になり、護国寺は「万蔵寺」となり、弘前市・禅林街に移ります。(私はまだ訪ねてはいませんが)この万蔵寺には、唐糸御前の位牌と毘沙門天像が祀られていますが、唐糸は遠く離れた時頼の身を案じて、毘沙門天を肌身離さず持っていたとされ、死後にそれを知った時頼が持ち帰り、一回り大きな像をつくり、寄進したと伝えられています。

 唐糸御前の伝説は、安東氏を中心とした中世津軽・藤崎と鎌倉との盛んな交流を物語る話といえます(一説には、唐糸は安東氏の娘であるともいわれています)。
 また、北条時頼は弘長3年(1263年)に亡くなりますが、十数年後には「元寇」が起き、それをきっかけに鎌倉幕府の土台は崩れていきます。 ー そういったことを思うと、この「唐糸御前伝説」は、もの哀しい話ではありますが、時頼の廻国伝説とあいまって、北条政権が咲かせた「花」のひとつともいえそうです。

                            ☆つがるみち☆
 
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 しばらく記事を更新しないままに八月になってしまいました。。ゆっくりペースで神社・史跡めぐりを続けたいと思います。拙い記事ばかりですが、読んでいただければ幸いです。ごゆっくりどうぞ!
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