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Category: ふるさと【東北・青森】 > 弘前市   Tags: つがるみち  

雪の鶴亀門「誓願寺 1」ーつがるみち79

 先回は自分が訪ねたお寺の中で、印象に残った山門をいくつかご紹介しましたが、津軽一円のお寺の中でとりわけ美しい姿形をしているのが、弘前市・誓願寺の山門です。
 華麗で美しいこの山門は、人々に忘れがたい印象を残す門で、「弘前城菊と紅葉まつり」でその形を模した入場ゲートが造られたこともあります。
 地元の人々にとても親しまれており、本堂の中には、山門を描いた油絵
油絵に描かれた山門
版画(切り絵?)と毛筆
版画・毛筆
も掲げられています。

誓願寺山門


 国の重要文化財にも指定されているこの山門は、京都・誓願寺を模して建てられたとも伝えられ、【こけら葺、妻入り重層四脚門で、高さ六・九メートル。正面に切妻破風を配置し、少しも小さく感じさせない量感あふれる力作で、桃山時代の手法を残し、珍しい形とともに地方色豊かな建物として高い評価を受けている。※由緒書きより】とされています。
 その形式から江戸時代中期の作と考えられていますが、造りの中に室町期の手法も見られることから、もう少し古い時代のものともいわれています。誓願寺は、たびたび火災に見舞われ、堂宇などが焼失・縮小された分けですが、その中で、この山門だけが焼失を免れ、往時の様子を伝えている貴重な建物です。
 この山門は、建物全体が鮮やかに彩色されており、上層の四つの板壁には十二支の動物の絵が描かれているほか、懸魚(げぎょ)が鶴と亀の形
鶴と亀の懸魚
に作られているところから、「鶴亀門」とも呼ばれ親しまれています。

 何とも趣のある山門で、四方の壁に描かれた十二支の絵が違っているほかは、表から見ても裏から見ても、その可憐な姿形と鶴と亀の懸魚は変わらず、見分けがつかないほどです。   ⇒「鶴亀門」画像

図像板碑と聖観音石像


 山門をくぐって、本堂へと歩みを進めると、左手にひとつのお堂が建っていますが、この中には「弘前市指定有形文化財」
図像板碑・聖観音像
が2基納められています。
 ひとつは「図像板碑」と呼ばれるもので、津軽氏の祖・大浦光信が築いた大浦城から出土したとされ、高さ81cm、 幅70cm、 応安四年(1371年)の年号が刻まれています。碑面には梵字や銘文の他、「阿弥陀如来立像」が線で刻まれていますが、こうした絵像を刻み込んだ板碑はとても珍しく、南北朝期の仏教信仰を知る上で、貴重なものとされています。残念ながら、線がとても細く読み取ることはできませんでした。
 もうひとつは「聖観音石像」。こちらは高さ82cmで、寛文十一年(1671年)のもので、由緒書きには【素朴な中に重厚さを有し、当時の信仰の深さや心情の手厚さをよく表現しているもの・・】と記されていました。

誓願寺本堂


 さて、誓願寺は山号「光明山」を称し、阿弥陀如来
誓願寺本堂内
を本尊とする浄土宗のお寺です。
 その創建は慶長元年(1596年)、京都・誓願寺の高僧・岌禎(ぎゅうてい)上人の開山によるとされ、はじめは大光寺村(現平川市)に、貞昌寺とともに創建されましたが、慶長16年の弘前城築城に際し、現在の地に移されたといわれています。

 岌禎上人は津軽為信の幼名「扇」の名付け親で、為信の手習いの師匠でもありました。また、2代・信枚は岌禎上人に深く帰依し、上人のために京都の誓願寺の大仏を模した大仏を建立し、十八間四方の大殿を造営するほどでした。上人は大仏の完成を見ることなく亡くなりますが、寛永6年(1629年)に大仏が完成した際には、盛大な入仏供養が行われたと伝えられています。

 この大仏も元禄元年(1688年)の火災で焼失した他、誓願寺は寛永元年(1748年)、天保10年(1839年)、明治14年(1881年)と合わせて四度火災にあい、山門だけを残し、多くの寺宝などは焼失したとされていて、このため、誓願寺には【完全に再建すれば火事になる。天井の一部を張り残すなどしておかなければならない・・※誓願寺の栞より】という言い伝えが残っているとのことです。

                        ー 次回へ続きます。

                               ☆つがるみち☆
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 しばらく記事を更新しないままに八月になってしまいました。。ゆっくりペースで神社・史跡めぐりを続けたいと思います。拙い記事ばかりですが、読んでいただければ幸いです。ごゆっくりどうぞ!
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