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  ーおじさんのバーチャル旅行記!ー                      

 
Category: ふるさと【東北・青森】 > 弘前市   Tags: つがるみち  

村の産土神「石川八幡宮 2」ーつがるみち97

 先回も少しふれましたが、石川城(大仏ケ鼻城)は戦国時代の平山城で、付近を流れる平川
石川城址の下を流れる平川
を天然の壕として、その川岸の丘陵地帯に、13の館がほぼ一直線に並んでいたと考えられています。
 ここ石川八幡宮の辺りもまた、「内舘(八幡館)」と呼ばれた所と思われますが、発掘の結果、この内館からは縄文土器や須恵器、石製品、鉄製品、古銭など、古代から中世にかけての遺物が数多く発見されています。中でも、戦国時代、南部氏(石川高信)が居城していた頃のものとしては、中国産の青磁や白磁の椀や皿、
内館からの出土物
国産の壺や天目茶碗などの陶磁器なども見つかっており、その勢力が広く中央ともつながっていたことが分かります。
 このような館の一角に鎮座しているこの社は、古くからの村人の産土神であったばかりではなく、城の守り神でもあったと思われます。

八幡宮末社


 境内は、小高い丘の上にありますが、その拝殿の隣に4つの末社が並んで建っています。「牛頭天皇」、「粟(淡)島社・」・・・あとの2つは、文字がかすれていて読めませんでした。
 牛頭天王(ごずてんのう)
牛頭天王社
については、【京都東山祇園や播磨国広峰山に鎮座する神であり、インドの釈迦の生誕地に因む祇園精舎の守護神とされ、祇園神という祇園信仰の神である。現在の八坂神社にあたる感神院祇園社から勧請されて全国の祇園社、天王社で祀られた ※wikipediaより】とされ、神仏習合ではスサノオと同一神とされています。「祇園信仰」は、牛頭天王もスサノオも行疫神だったため、その霊を慰め和ませることで疫病を防ごうとしたのがその始まりであるといわれ、全国に牛頭天王を祀る社が広まっていった分けです。
 私が訪ねた神社の中では、浪岡・廣峰神社と弘前・八坂神社
浪岡・廣峰神社と弘前・八坂神社
がその社でした。もっとも、明治の神仏分離で、祭神の名や社名に「牛頭天王」「祇園」のような仏教語を使用することが禁止されたことから、多くの祇園社と牛頭天王社はスサノオを祀る神社となり、社名を改称したとされています。いずれにしても、この祇園信仰はここ石川の地にも広まっていた分けです。

獅子記念碑


 一方、こちらは獅子記念碑。
獅子記念碑
他の津軽の地域同様、石川地区でも獅子舞(地域によっては「獅子踊り」)が盛んです。踊りの系統は熊獅子で、
熊獅子(県獅子踊り大会より)
宝暦年間(1751~1763年)にはじまったといわれ、弘前市指定民俗文化財となっています。毎年5月に大仏公園で「獅子おこし」、7月にはここ八幡宮に奉納されるとのことですが、お盆には、町内4ヶ所の墓地の墓参りも行われるということで、「豊作祈願」、「悪霊退散」に加えて、「先祖供養」の意味合いもあるようです。この記念碑は獅子舞保存会の皆さんが奉納したものなのでしょうか。それにしてもこの獅子頭、
獅子頭
なかなかの迫力です。
 ※獅子舞(獅子踊り)については、こちらの拙記事をご覧ください。

山の神


 獅子記念碑の隣に、紫色の幕で囲まれた「山の神」がありました。中に積もった雪を払って見ると、現れたのは大石。巨石(大石)信仰がここにも見られます。
 大石は、神々が降臨する御座とされ、その石のある場所は現世と来世、神域と人間界の境界とも考えられ、神仏や霊魂の宿る場所として崇められている分けですが、私も何回かそんな大石たちに出合いました。
左上:弘前市大石神社 右上:平川市山神社 左下:弘前市貴船神社 右下:弘前市兼平天満宮 

 郷土史家・小館衷三さんは、その著書の中で岩木山の大石信仰にふれ、次のように述べています。【高い山頂は神や霊魂が往き来するという考えがあり、山に祖霊が籠もると信じられている。祖先は亡くなって一定の時間がたって山におさまるという。ここ岩木山におさまった霊魂は、ここから村を守ってくれる。農耕社会では、春に自分達の村に迎えて祭る。これが村の鎮守・産土神として農作を守ってくれるという。秋の収穫が終わると感謝の祭りをして山に帰ってもらう形式である。 ※小館衷三『岩木山信仰史』北方新社

ー 「山の神」は、猟師や木こり、炭焼きなどの山の民と農民とでは、その信仰が少し異なっているといわれています。山の民にとっては、文字通り「山の守護神」であり、恵みをもたらす反面、禁忌を犯せば祟る神ですが、農民にとっては、稲作の神でもあり、山を降って稲作を助け、収穫を終えると山へと帰って行く・・と信じられていて、それは「先祖の霊」としてとらえられているようです。ここ八幡宮にあるこの大石も、そんな「山の神=祖霊」を迎えるための御座なのでしょうか。

                            ー 次回へ続きます。

                              ☆つがるみち☆


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 記事を更新しないままに10月になってしまいました。。ゆっくりペースで神社・史跡めぐりを続けたいと思います。拙い記事ばかりですが、読んでいただければ幸いです。ごゆっくりどうぞ!
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