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Category: ふるさと【東北・青森】 > 五所川原市   Tags: つがるみち  

十三恋しや「長円寺」ーつがるみち132

 五所川原市の飯詰地区・・その地名の由来は、アイヌ語の「イズミ」が転化し、「いいづめ」になったものともいわれています。「イズミ」は、見晴らしが良いという美しい景観を表す言葉とされていますが、ここ飯詰地区は、津軽半島の背骨ともいえる中山山脈と津軽平野を一望できる高台に位置しています。
 平野部と十三湊を結ぶ交通の要所としても栄えた所で、戦国時代には、浪岡北畠氏の家臣であった朝日氏が城を構えていた場所でもありました。
 この飯詰城(高楯城)は、天正16年(1588年)に津軽為信の攻撃を受け落城した分けですが、その落城にまつわる悲話は、様々なかたちで語られ(白米城の話、朝日氏の亡霊の話、奥方の逃避行の話など)、残されています。
 ⇒拙記事「飯詰城」     ⇒拙記事「実相寺」

長円寺本堂


 そんな飯詰集落の中心に長円寺があります。山号は「太伊山(たいいざん)」、曹洞宗の寺院です。
 このお寺の創建は不明ですが、弘前市長勝寺の聖眼雲祝和尚(長勝寺十四世)が開山したと伝えられています。本堂には本尊である釈迦牟尼佛と、脇侍として文殊菩薩と普賢菩薩が祭られています。
 境内には、県の重要文化財にも指定されている鐘楼堂や六地蔵尊堂などの他に、数え切れないほどのお地蔵様や仏像、石像が立っていて、圧倒されます。中でも、ひときわ目を引くのが、たくさんの弟子達
たくさんの弟子達(地蔵)
に見守られながら横たわっているお釈迦さま。
 この大きな石像は、釈迦が入滅した姿を描いた、いわゆる涅槃像ですが、このように上を向いている涅槃像は、あまり例がなく、とても珍しいということです。それにしても大きな体、大きな足です。

幸福観音


 境内のもうひとつの巨像が聖観世音像で、「幸福(しあわせ)観音」と名づけられたこの観音様は、「その優しい御面相を拝む人々みんなが幸せになって貰いたい」という願いから、平成8年(1996年)5月に安置されたとのことですが、遠方からも幸せを祈願する大勢の人々が訪れるということです。
 本堂を背にして、すっくとそびえているその姿は、とても壮観ですが、この観音像や鐘楼堂の周りには、千体地蔵尊
千体地蔵尊
をはじめ、たくさんのお地蔵様や仏像が立ち並んでいます。よく見ると、子ども(童姿)のお地蔵様が多く、年長の者が年下の者を優しく包んでいるといった像もありました。そんな様子が、この境内全体を優しい雰囲気にしているのだと思います。⇒幸福観音を囲む地蔵 ※画像複数

◇長円寺境内と本堂 ※画像はクリックで拡大します。

 
 
六地蔵尊
釈迦涅槃像
本堂
鐘楼
幸福観音



長円寺鐘楼


 さて、以前にも少しご紹介しましたが、この長円寺の梵鐘には、次のような伝説があります。【昔、長勝寺と長円寺に納めるために、二つの雌雄の鐘が、京都から津軽へ送られてきた。しかし、十三湊へ入ったとき暴風雨になり、雌鐘は湖底に沈んでしまった。今でも長円寺に納められた雄鐘をつくと、その鐘は十三湖の雌鐘を慕って「十三恋しやゴーン」と響き、それに応えるかのように湖底からは「長円寺恋しやゴーン」という雌鐘の音が響くのだという。以来、十三湖は沈鐘湖とも呼ばれ、今でもよく晴れた日に、漁夫が水中の鐘を見かけることがあるという。しかし、人の気配がすると鐘の中から魚のようなものが現れて、たちまち泥をかきたてて見えなくなってしまうのだという。※『青森の伝説』角川書店

 この梵鐘は、
長円寺梵鐘
正徳6年(1716年)に京都で名工といわれた近藤丹波藤吉が鋳造したもので、高さ127cm、口径77cm、厚さ8cmの青銅造りで、四方に、笛、太鼓、笙、琵琶を奏する四人の天女が
梵鐘の天女
刻まれており、その音色の美しさと合わせて名鐘といわれています。私は、昨年の夏に十三湖
十三湖
を訪ねたとき、このもの哀しい伝説を知り、長円寺を訪ねたいと思っていましたが、今回、思いが叶いました。

 なお、この梵鐘は、寛永の頃に、異国船に備えるための大砲鋳造用として、さらには、昭和18年、太平洋戦争中に行われた金属回収と、2度に渡って徴用されましたが、村人の切願によって供出を免れたといわれています。 ー 地元の人々に愛され続けてきた鐘だった分けです。

                              ☆つがるみち☆
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 しばらく記事を更新しないままに八月になってしまいました。。ゆっくりペースで神社・史跡めぐりを続けたいと思います。拙い記事ばかりですが、読んでいただければ幸いです。ごゆっくりどうぞ!
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