のんびりとじっくりと!

  ーおじさんのバーチャル旅行記!ー                      

 
Category: ふるさと【東北・青森】 > 西目屋村   Tags: つがるみち  津軽の北斗七星  

津軽の北斗七星「鹿嶋神社」ーつがるみち134

 津軽の台地に、ひしゃく形に並んでいるといわれる北斗七星七神社。今回は、西目屋村・村市に鎮座している鹿嶋神社です(ではなく、のようです)。
 村市地区は、西目屋村から名所・暗門の滝に通じる県道28号線沿いに開けている集落ですが、ここには西目屋村の温泉施設「もりのいずみ村いちの湯」
「もりのいずみ村いちの湯」
があり、家族連れなどで賑わう所です。
 鹿嶋神社は、この施設のすぐそば、ほとんど同じ敷地内に鎮座しています。

乳穂ヶ滝


 ところで、西目屋村というと、その昔から、氷結した滝の太さや形状などによって豊凶占いが行われるという乳穂ヶ滝があります。
 毎年、2月下旬に滝の前で行われるその神事は、「乳穂ヶ滝氷祭」というイベントとして知られていますが、果たして、今年の占いはどうだったのでしょうか。
 実は、私もその氷結の様子が見たくて、2月、3月、そして4月上旬と、何度か足を運んでみました。2月には、がちがちに凍った氷が、滝壺めがけて延びていて、一本の氷柱となりそうな感じでしたが、祭りのときはどうなったのか分かりません。4月に訪ねたときには、雪解けの水が、太い筋となり、音をたてて流れていました。

◇冬の乳穂ヶ滝 ※画像はクリックで拡大します。

 
乳穂ヶ滝2月中旬
乳穂ヶ滝2月中旬
乳穂ヶ滝3月上旬
乳穂ヶ滝3月中旬
乳穂ヶ滝4月上旬



鹿嶋神社一の鳥居


 さて、この鹿嶋神社は、大同2年(807年)に坂上田村麻呂が勧請した古社とされていますが、神社の説明板には【坂上田村麻呂将軍を祀っている鹿嶋神社拝殿に安置されている仏像は、将軍が地方征服した際、桂の木をとり彫刻したものであると伝えられている。】と記されています。平成18年には、村民の手により、建立1200年祭が盛大に行われたとのことです。

 江戸時代の紀行家・菅江真澄は、寛政8年(1796年)にこの神社を訪れ、次のように述べています。
【・・昨夜の雪も今朝はなごりなく晴れて、日も照っているので、家をでて、藤川という村の、こちらの畳平という村からはいり、おおひら山の麓、守沢というあたりに、大同年間の由来をもつといい伝えられている多門天の堂があった。
 山本に群れだつ杉がたいそう多い。去年か今年、改修されたと思われる清らかな堂にはいると、むかしの御仏であろう、六、七尺ほどの朽ちた古像がふたつたっていた。この堂の後方に人の丈の高さのところではかると、周囲七尋(十ニメートルぐらい)ばかりある大杉があった。たくさんある杉のなかで、これはとりわけ、どれほどの年を経たものか知れない古木である。この幹の真中あたりのところが朽ちて、その空洞に水がたまり、これを池の杉とよんでいる。三枚平という峰にのぼって、この杉の真中の空洞をみていると、ときには鮒のおどることがあるなどと、案内人が指さし見上げながら語った。※菅江真澄『雪のもろ滝』

 菅江真澄が、「多門天の堂があった。」と書いているように、この社は以前は「村市毘沙門堂」と呼ばれていましたが、明治の神仏分離令で「鹿嶋神社」と改称された分けです。また、真澄が見た二体の仏像は、現在も拝殿に安置されているということです。
 「巨木探し」に興味を持っている私としては、真澄がいう「周囲七尋(十ニメートルぐらい)ばかりある大杉」も見たかったのですが、探せませんでした。今はないのかも知れません。

鹿嶋神社拝殿


 津軽の北斗信仰は、毘沙門天信仰でもある分けですが、これについては、【北斗七星や北極星は、航海の方向を示すので、いつの間にか神格化し、北方鎮護の守護神とされ、北方神の毘沙門天(多聞天)と同一視されたものであろう。※古館衷三『岩木山信仰史』】といわれています。
 都からみて「鬼門」であった津軽の蝦夷を征討し、統治するためには、北の守護神・毘沙門天の力を必要とした分けで、その中心であった田村麻呂は、毘沙門天の生まれ変わりとも称されていました。
 青森、浪岡、猿賀などとともに、この辺り一帯にも「まつろわぬ民(蝦夷)」の集団がいて、かつては激しい戦いが行われたのでしょうか、ここの毘沙門堂の建立は、他の七神社同様、戦勝祈願のためだったと思われます。
 なお、西目屋村には、行基上人が、布教のためこの地を訪れたところ、蝦夷の抵抗にあったため、布教を成就させようと観音様を祀ったという伝承も残されています。 
 ⇒拙記事へ

 境内には、不動尊、稲荷神、山の神と並んで、「鬼神様」
鬼神様
という祠も建てられていました。「鬼神」が何を指すのか分かりませんが、あるいは、征服された鬼達(蝦夷)の霊を祀っているのかも知れません。

◇鹿嶋神社境内 ※画像はクリックで拡大します。

 
拝殿①
拝殿②
御神燈
末社
本殿


                              ☆つがるみち☆
関連記事

記事を読んでいただき、ありがとうございます。よろしかったら、応援をお願いします!

                 日本史 ブログランキングへ    にほんブログ村 歴史ブログ 史跡・神社仏閣へ にほんブログ村    


Comment

Trackback
10-2017
SUN MON TUE WED THU FRI SAT
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -

«   »

カテゴリー

openclose

グループ別記事

よろしくお願いします!
⇩に参加しています。応援してくださると励みになります!
にほんブログ村 歴史ブログ 史跡・神社仏閣へ
にほんブログ村        

歴史 ブログランキングへ
Welcome
 記事を更新しないままに10月になってしまいました。。ゆっくりペースで神社・史跡めぐりを続けたいと思います。拙い記事ばかりですが、読んでいただければ幸いです。ごゆっくりどうぞ!
My Profile
Author:korekarada       ふるさと「東北・青森県」の史跡を巡り、感想などを綴っています。ときには、まだ見ぬ地方への憧れを「バーチャル旅行記」として、書いていきたいと思います。
My Friend
Thanks!
現在の閲覧者数:
My Contents
記事で紹介しているContentsをまとめています。ご覧ください!
コメント&トラックバック
Comments<>+-
Trackback <> + -
QRコード
QR