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Category: ふるさと【東北・青森】 > 弘前市   Tags: つがるみち  名水と霊泉  

大神の里宮「赤倉神社」ーつがるみち153

 赤倉大神を奉ずる「赤倉霊場」について、3回ほどご紹介してきましたが、岩木山、特に赤倉山(厳鬼山)が見える地域には、「赤倉○○」と名のつく寺社がいくつか存在します。
 いずれも、「赤倉信仰」に由来するもので、それは、赤倉霊場に奥の院をもつ社の里宮であったりしますが、弘前市の種市地区には、そんな神社が2つ鎮座しています。

 はじめに訪れたのは「赤倉大神」という神社です。この神社は、明治時代に、赤倉沢で霊感を得て、神様になったと伝えられる実在の人物を祭り、その家の敷地に創建された神社ですが、赤倉霊場に奥の院があります。

 この人は、「種市村の栄助」と呼ばれ、生き神様として信仰されるようになったという人物ですが、次のような伝承が残されています。
 【新和村種市の対馬佐治兵術といふ人の兄が代わり者で山人になったといわれてゐる。十七、八歳のころから性質がボンヤリとなり、寒中でも白衣一枚で褌をしないで座って目をつむり、人が近寄っても他を向いて物も言わないといふ風で、いつ誰が言ったともなく、この人を神様と呼び、その父の手を経てこの神様から護符をもらうやうになった。ー 中略 ー 寒中でも、例の学衣で外出し、三十日間も家に帰らないこともあった。ある時、今日は遊びに行くぞといふので、父が握り飯二つを持たせてやったが、それっきり一ヶ月経ってもニケ月経っても帰らなかった。父も心配して村人に頼んで山を探したところ、岩木山の赤倉といふところに着物が、たった今脱いだやうに捨てられてあったので、父は帰宅する腹がないのだらうといって、そのまま引返した。 翌年、この家の苗代田の傍の平地の体み場に不思議にも清水が湧くやうになったが、地方の人は、これは神様の与へた水だといって崇め、眼を痛む人がこの清水で洗ふと治るといはれ、今はここにお堂も建ってゐる。※福士四郎『津軽海峡夜話「種市の神様」』

 同じく赤倉で「カミサマ」となった、工藤むらとともに、崇敬されている栄助様ですが、鳥居の両脇には、2体の赤倉大神が並び立ち、拝殿の中には、「先祖が赤倉山で修行の際に履いた」と伝わる大きな下駄
伝:修行に使用した下駄
も奉納されていました。

◇赤倉大神

 
赤倉大神参道
拝殿①
拝殿②
本殿
赤倉大神



 この赤倉大神と同じ種市の集落の中に、赤倉神社があります。
 地図上では「金剛仙神社」となっていますが、「金剛仙」についてはよく分かりませんでした。赤倉大神は、その姿形を変えて降臨するともいわれているので、時には仙人のような風貌で出現するのかも知れません。鳥居の両脇の社号標は「赤倉神社」「金剛仙神社」と2つ立っていました。

 一の鳥居の扁額は「赤倉山神」とありますが、二の鳥居と拝殿には「赤倉龍神」
赤倉龍神
とあるところをみると、どうやら龍神様を祭っている神社のようです。

 岩木山と龍神については、「昔、大国主命が阿曽部の森(岩木山)に降臨した際、白い光を出す沼をみつけ、「田光(たっぴ)の沼」と名づけましたが、そこの「竜女」が、沼の中から珠を得て大国主命に献上し、夫婦となって国を治めた・・」という伝説があります。
【この「田光の竜女」は、竜飛、竜尾、多都比姫(たつびひめ)であり、岩木山三神の一人で、また安寿姫である。さらには、岩木山は農耕に絶対的に必要な水を恵む神であり、それは、水神である竜女の力を意味することも忘れてはならない。※小館衷三『岩木山信仰史』より】 ー 岩木山は龍神が住む山でもあった分けです。

 赤倉大神も水を操る神様だったようで、鬼沢地区には、大人(鬼)が一夜で堰をつくった話も残されています。また、赤倉霊場にも龍神を祭る祠があったり、社の拝殿に鬼と龍神が掲げられていたり、さらには、龍に乗った赤倉大神を描いた絵馬が奉納されていたりします。

◇赤倉大神と龍神

 
大石神社龍神
赤倉霊場龍神
鬼と龍神
赤倉龍神絵馬①
赤倉龍神絵馬②


 ここ赤倉神社(金剛仙神社)もまた、水の神として赤倉大神を祭っているのでしょう。そのことを象徴するかのように、境内には清水が湧き出ており、そこには社殿が建てられています。
 HP「あおもり湧水サーベイ」には、【社殿の中には「御水の御ゴフの中にはサイセンを入れないこと。せっかく神様がお授け下さった御ゴフがお金のサビで戴くことができない」と書かれた注意書きがあり、御ゴフを汲む長短の柄杓が整然と並べられている。「御ゴフ」の「ゴフ」とは、おそらく「護符」のことであろうが、湧水をまるでお守りのように大切にしている様子が伺える。】と書かれていますが、地域の信仰の厚い湧水のようです。

◇赤倉神社と御神水

 
赤倉神社
拝殿
本殿
御神水①
御神水②


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 しばらく記事を更新しないままに八月になってしまいました。。ゆっくりペースで神社・史跡めぐりを続けたいと思います。拙い記事ばかりですが、読んでいただければ幸いです。ごゆっくりどうぞ!
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