のんびりとじっくりと!

  ーおじさんのバーチャル旅行記!ー                      

 
Category: ふるさと【東北・青森】 > 五所川原市   Tags: つがるみち  

奥津軽の霊場「川倉地蔵尊」-つがるみち163

 下北半島の恐山と並んで、霊場としてよく知られてところが五所川原市・金木町の川倉賽の河原地蔵尊です。
 桜の名所である芦野公園北東部の小高い丘にあるこの地蔵尊は、恐山と同様にイタコの霊媒が有名で、旧暦6月22日からの例大祭には県内外から多くの参詣客が訪れ、哀調を帯びたイタコの「口寄せ」に聞き入る人達が見られます。
 地蔵堂内とその周りには、数多くのお地蔵様(大小約2,000体とも)が祀られているのも特色のひとつで、金木町出身の作家・太宰治も「ふるさとの名物」に挙げていたといわれています。

山門


 鳥居の上に三角形の破風(屋根)が乗った山王鳥居のような特徴のある山門?をくぐると境内へと出ますが、その山門の前に慈覚大師の像が建っています。
 この地蔵尊の宗派は天台宗で、東北の総本山は平泉中尊寺ですが、その由緒については、【ここ川倉の賽野川原は慈覚大師の開創と伝えられる点は、下北の恐山と同様であるが、天空からお燈明が降り、掘ると一体の地蔵尊が出土、これを安置したのがその始まりともいう。文化、文政の頃から参詣人が増えたということから、およそ170年も前から民間信仰のメッカとして支えられ・・・。※案内板より】とあり、慈覚大師の開基伝説が残っています。
 私が訪れたのは5月の中旬でしたが、どんよりと曇った雨空・・しかも霊場ということで少し「寒気」がしましたが、境内をめぐってみました。

 本堂(地蔵尊堂)の隣にひとつの供養堂が建っています。中に入って見ると、真ん中のお地蔵様をはさんで、左右には風車やミッキーマウスなど、子ども向けの人形がたくさん置かれていました。人形の供養堂のようです。
 そして、その奥には、数え切れないほどの花嫁人形や新郎新婦の人形が飾られて(祀られて)いました。
 この地蔵尊には、「未婚の男女の霊が結婚適齢期に達すると神様が夫婦として結びつけてくれる」という伝説があるとのことですが、『死霊婚(冥婚とも)』と呼ばれるこの儀式は、「独り身で死んだ青年や子供たちに、死後の世界で嫁や婿を迎えさせ、成仏させてやりたい」という遺族の想いから生まれたものといわれています。
ー きれいな花嫁・花婿の人形には、そんな切ない「霊」が宿っている分けです。

◇慈覚大師像と供養堂など

 
 
慈覚大師像
供養堂(人形堂)①
供養堂(人形堂)②
供養堂(人形堂)③
後生車と地蔵堂



賽の河原①


 境内から、両端に風車が並んだ坂道が延びていますが、ここが「賽の河原」と呼ばれる場所です。
 地元紙にこんな記事がありました。 - 【津軽地方では、夭折(ようせつ)した子どもの供養のために木や石で地蔵を造り、名前を付けてムラの地蔵堂や墓所へ奉納して、定期的に衣装を替え化粧を施すという、独特なスタイルがはぐくまれてきた。旧暦6月22日~24日には、津軽の各ムラの地蔵堂に婦人たちが集まる。御詠歌を唱え百万遍(ひゃくまんべん)の数珠を回して地蔵を供養した後、持ち寄った料理で会食が始まる。また、集落近くにサイノカワラという霊場を設け、そこに地蔵を奉納し、供養の大祭を行う習俗も多い。※陸奥新報『地蔵信仰の広がり』より抜粋

 賽の河原の坂道を降りて行くと、十字前掛けをした大小のお地蔵様がありました。風車のそばにポツンと立っているもの、お堂の中に納められているものなど、様々です。かつては夜や雨の日にここに来ると、亡くなった子どもたちが遊ぶ気配が感じられたという伝承もあったのだとか。。

◇賽の河原

 
賽の河原②
賽の河原③
賽の河原④
賽の河原⑤
賽の河原⑥



地蔵尊堂①


 本堂の中には、子供服や靴、玩具など、幼くして亡くなった子供たちの遺品が、所狭しと並べられ、積まれていました。参拝者達が奉納した草鞋や供物も。
 大祭には、県内外から【幼子を亡くした人々が集まる。本堂では、川倉地蔵講中の世話で参詣者が諷誦文(ふうじゅもん)を書き、近隣の僧侶が法要を行う。参詣者は本堂正面の裏に並ぶ我が子の地蔵へと向かい、着替えさせ供物をあげる。本堂の裏ではイタコたちが小屋を立て、依頼に応じてホトケ降ろしを行う。※陸奥新報より抜粋】とのことです。

 本堂の後ろに並べられたお地蔵様には圧倒されます。いったい何体あるのでしょうか。ちょっとしたスタジアムを思わせます。一体一体にそれぞれ大きさがあり、表情があり・・・参詣者の方々は、そんな自分のお地蔵様に語りかけるのでしょう。

 この川倉地蔵尊に祀られている多くのお地蔵様や「冥婚した花嫁・花婿」たち・・・その様子を漢字一文字で表すとすれば、それは「未」という文字でしょうか。

◇本堂内

 
地蔵尊堂②
地蔵尊堂③
地蔵尊堂④
地蔵尊堂⑤
地蔵尊堂⑥


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
※記事の中の○○○○は、以前の記事や画像へのリンクです。また、□(青い枠)で囲まれた画像は、クリックで拡大します。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

                                               ☆つがるみち☆
関連記事

記事を読んでいただき、ありがとうございます。よろしかったら、応援をお願いします!

                 日本史 ブログランキングへ    にほんブログ村 歴史ブログ 史跡・神社仏閣へ にほんブログ村    


Comment

Trackback
08-2017
SUN MON TUE WED THU FRI SAT
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -

«   »

カテゴリー

openclose

グループ別記事

よろしくお願いします!
⇩に参加しています。応援してくださると励みになります!
にほんブログ村 歴史ブログ 史跡・神社仏閣へ
にほんブログ村        

歴史 ブログランキングへ
Welcome
 しばらく記事を更新しないままに八月になってしまいました。。ゆっくりペースで神社・史跡めぐりを続けたいと思います。拙い記事ばかりですが、読んでいただければ幸いです。ごゆっくりどうぞ!
My Profile
Author:korekarada       ふるさと「東北・青森県」の史跡を巡り、感想などを綴っています。ときには、まだ見ぬ地方への憧れを「バーチャル旅行記」として、書いていきたいと思います。
My Friend
Thanks!
現在の閲覧者数:
My Contents
記事で紹介しているContentsをまとめています。ご覧ください!
コメント&トラックバック
Comments<>+-
Trackback <> + -
QRコード
QR