のんびりとじっくりと!

  ーおじさんのバーチャル旅行記!ー                      

 
Category: ふるさと【東北・青森】 > 青森市   Tags: つがるみち  

境内でひと休み「奇稲田姫神社ほか」-つがるみち204

kusiyama1.jpg  kusiyama9.jpg

 先日、かつて「下加茂」と呼ばれていた青森市浪岡・女鹿沢の加茂神社を訪ねたとき、集落の付近を走りましたが、その際に見つけた2つの神社です。

一の鳥居


 浪岡町の銀(しろがね)地区の道路際に、大きな社号標に注連縄が張られている神社がありました。ー 奇稲田姫神社。その珍しい名前に惹かれて立ち寄りました。
 神社の入口には鳥居が2つ立っていますが、ひとつは馬頭観音
馬頭観音
や二十三夜塔、庚申塔、青面金剛童子など石碑の前に立っています。その左側が神社の一の鳥居になっています。

 境内は、ちょっとした小公園みたいになっていて、地域の憩いの場でもあるようです。拝殿のそばに末社がありますが、その隣の大石には紅白の幕が張られています。何らかの大石信仰の一種なのでしょうか。
 拝殿、末社、本殿はいずれも屋根や建物全体が朱塗り(赤)で統一されており、大変珍しい気がしました。

 御祭神の奇稲田姫(クシナダヒメ)は、言うまでもなく日本神話に登場する女神で、【高天原を追放されて出雲に降り立ったスサノオは、ヤマタノオロチという怪物に毎年娘を食われているアシナヅチ・テナヅチの夫婦と、その娘のクシナダヒメに出会った。彼らの話によると、もうじき最後に残った末娘のクシナダヒメも食われてしまう時期なのだという。哀れに思うと同時に、美しいクシナダヒメが愛しくなったスサノオは、クシナダヒメとの結婚を条件にヤマタノオロチの退治を申し出た。アシナヅチとテナヅチは、喜んでこれを承諾した。スサノオとの結婚が決まると、スサノオの力によってクシナダヒメは小さな櫛の形に変えられた。そして櫛としてスサノオの髪に挿しこまれ、ヤマタノオロチ退治が終わるまでその状態である。スサノオがヤマタノオロチを退治した後、櫛にされたクシナダヒメは、元通り美しい娘の姿に戻してもらい、スサノオの妻となった。 スサノオはクシナダヒメと共に住む場所を探して、須賀の地に宮殿を建てた。※wikipediaより】とされていますが、「奇稲田」は「奇し稲田(くしいなだ)」であり、稲田即ち水田を守る霊験あらたかな神として信仰されてきたようです。

 一方、スサノオに退治されたヤマタノオロチの正体については、諸説あるようですが、「暴れ川の象徴」「洪水の化身」ともいわれています。
 河川の氾濫及び風水害は、農業の大敵だった分けで、そのような災害から大切な地域の「稲田」を守るために、ここに奇稲田姫が祀られているのだと思います。また、この神社の近くには、文字通り「稲田」という集落もあります。

◇奇稲田姫神社

 
馬頭観音ほか
拝殿
境内
末社
本殿


一の鳥居


 その奇稲田姫神社からほんの1kmあまり。樽沢という集落に鎮座しているのが「山神社」。
 ここにもまた鳥居が2つあり、奇稲田姫神社と同じく馬頭観音が祀られていました。境内の末社にも馬頭観音
馬頭観音
が祀られており、その信仰の深さが分かります。
 なかなか広い境内ですが、拝殿の前に立っている狛犬の台座には、「チビッ子狛犬」
「チビッ子狛犬」
が彫られていました。こんな狛犬は初めてです。
 この山神社の由緒については詳しく分かりませんが、御祭神は「山ノ神」即ち「大山祇神」と思われます。

 山ノ神は古くから、その土地の守り神として信仰されてきた神様ですが、山間部に住む山の民と、平野部に住む農民とでは、その信仰の仕方が少し異なるといわれます。
 「山の民」にとっては、山神様は大切な山林の守り神であると同時に、入山にあたっての禁忌を強いられる神ですが、一方、「里の民」にとっては、豊作を手助けしてくれる存在として敬われてきた神様です。

 即ち、農民にとっての「山の神」は、「ふだんは祖霊の住む山(津軽では岩木山がその象徴)に居て、田植えの時期になると里へ下りてきて、作業を指揮し、手伝い、見守り、秋の収穫が済むと再び祖霊の住む山へ帰って行く」神様で、農民たちは、山ノ神がもたらした豊作に感謝し、盛大な感謝祭(秋祭り)を行ったとされています。

◇山神社

 
馬頭観音①
馬頭観音②
二の鳥居
拝殿
末社



 
 奇稲田姫そして大山祇神を祭っているこの2つの神社は、五穀豊穣を願う地域の思いが込められている社だといえます。それは、両社ともに、農業にとって大切な働き手だった「馬」を象徴する馬頭観音を祀っていることからも分かります。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
※記事の中の○○○○は、以前の記事や画像へのリンクです。また、□(青い枠)で囲まれた画像は、クリックで拡大します。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

                                               ☆つがるみち☆
関連記事

記事を読んでいただき、ありがとうございます。よろしかったら、応援をお願いします!

                 日本史 ブログランキングへ    にほんブログ村 歴史ブログ 史跡・神社仏閣へ にほんブログ村    


Comment
こんばんは。 
いつもお世話になっております。
古事記の世界ですね。
スサノオとヤマタノオロチの逸話は知っていましたが、その妻クシナダ姫の名に込められた意味は全く知りませんでした。
豊作の願いはいつの世も同じなのかもしれませんね。

Trackback
10-2017
SUN MON TUE WED THU FRI SAT
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -

«   »

カテゴリー

openclose

グループ別記事

よろしくお願いします!
⇩に参加しています。応援してくださると励みになります!
にほんブログ村 歴史ブログ 史跡・神社仏閣へ
にほんブログ村        

歴史 ブログランキングへ
Welcome
 記事を更新しないままに10月になってしまいました。。ゆっくりペースで神社・史跡めぐりを続けたいと思います。拙い記事ばかりですが、読んでいただければ幸いです。ごゆっくりどうぞ!
My Profile
Author:korekarada       ふるさと「東北・青森県」の史跡を巡り、感想などを綴っています。ときには、まだ見ぬ地方への憧れを「バーチャル旅行記」として、書いていきたいと思います。
My Friend
Thanks!
現在の閲覧者数:
My Contents
記事で紹介しているContentsをまとめています。ご覧ください!
コメント&トラックバック
Comments<>+-
Trackback <> + -
QRコード
QR