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Category: ふるさと【東北・青森】 > 藤崎町   Tags: つがるみち  

村の繁栄を願って「八坂神社」-つがるみち226


一の鳥居


 日本には菅原道真、源義経、信長、秀吉、家康など、歴史に名を残した英雄を御祭神として祭っている社がありますが、各地方にも、それぞれ「郷土の偉人」と称される人物を祭っている神社があります。
 藤崎町の堰神社は、自ら「人柱」となって、村人を水害から救った堰八太郎左衛門安高(せきはちたろうざえもんやすたか)を祭っている神社でした。
 また、御祭神ではないものの、郷土の発展のために尽くした人物の優れた業績や、その思いが創建と深い関わりをもっている社もあります。藤崎町福島(旧常盤村)に鎮座する八坂神社も、そのひとつです。


古川仁左衛門霊


 社頭には庚申塔、二十三夜塔、馬頭観音碑
馬頭観音碑
など、いくつかの石碑がありますが、一の鳥居のそばに「本村開闢 元祖 古川仁左衛門霊」と刻まれたひと際大きな碑が立っています。
 この古川仁左衛門は「福島の村の生みの親」といわれ、集落の敬愛を集めている人物ですが、この八坂神社の近くには、その墓所もあるとのことです。 

 
 古川仁左衛門は津軽藩の藩士で、
【仁左衛門綱智は、開拓者四三名を督励し、大湿地帯に用水工事の難事業を遂行、一七〇町歩の開田を成就し、寛文六年(一六六六)観音堂(現八坂神社の前身)を建立し、持佛の千手観音を産土神として祀り、福島部落の開祖。※藤崎町HP】といわれ、村落発展に多大な業績を残した人物だったようです。
 青森県神社庁HPにもこの神社の縁起について【当社は、 寛文六年 (一六六六) の建立と伝えられる。 津軽藩御家中、 古川仁左衛門が当家の持仏 「千手観音」 を祀って産土大神とする。】とあり、その創建と仁左衛門との関わりについて述べられています。

 一の鳥居の左手には、前述のようにいくつかの石碑がありますが、右側には別の赤い鳥居が立っています。ここには、穀物の神・宇気母智大神(うけもちおおかみ ※保食神)が祀られているようです。

 鳥居から続く参道はけっこう距離があり、広々とした境内でした。拝殿の前に一対の狛犬がいますが、この狛犬、口の回りが真っ赤で、大きいだけに少しギョッとさせられます。

◇八坂神社①

 
 
庚申塔ほか
宇気母智大神
一の鳥居
狛犬
拝殿



牛頭天王


 拝殿のとなりにも鳥居が立っていますが、ここは胸肩神社でした。古川仁左衛門は、田地開発にあたり「大湿地帯に用水工事の難事業を遂行・・」とありますが、かつてこの辺りは湿地帯だったこともあり、それに伴う被害(水害)も大きいものがあったのでしょう。境内の中に胸肩神社を建立し、いわゆる宗像三女神を祀ったのは、そんないきさつがあったのだと思います。
 この胸肩神社をはじめ、境内にはいくつかの末社(祠)があります。藤崎町『ふるさとの史跡散歩』には、「境内には千手観音堂、八幡堂や庚申堂、宇気母智大神などのお堂があり、さらに胸肩神社、祇園大明神などがある。」と紹介されていますが、私には、どれがどの祠なのか見分けがつきませんでした。

 祠の他に、「千手観音」「宇気母智大神」などの碑も立っていますが、その中に「牛頭天王(ごずてんのう)碑」があります。
 この神社は御祭神として素戔嗚尊を祭っている分けですが、由緒によると「明治二年神仏分離により、 旧来、 牛頭天王を祀ってきたので、 祭神素盞雄命を勧請して、 八坂神社と改称した。」とされています。

 牛頭天王については、
【平安京の祇園社(現八坂神社)の祭神であるところから祇園天神とも称され、平安時代から行疫神として崇め信じられてきたが、御霊信仰の影響から当初は御霊を鎮めるために祭り、やがて平安末期には疫病神を鎮め退散させるために花笠や山鉾を出して市中を練り歩いて鎮祭するようになった。これが祇園祭の起源である。※wikipediaより】とありますが、神道と習合し、スサノオと同一神であると考えられていたようです。
 それは、「牛頭天王もスサノオも行疫神(疫病をはやらせる神)とされていたためである。」とされています。いわば両神とも「祟り神」であった分けですが、それを排除するのではなく、その霊を祀り鎮撫し、「疫病除けの神」に転化する・・・という、日本独特の信仰形態といえるでしょうか。
 この福島の集落も、かつては、大飢饉などのために疫病が流行し、人々を苦しめたのかも知れません。村人は、救いを求めて「疫病除けの神=牛頭天王」を祀るようになったと思ったりもします。

 村の産土社とされてきた神社の境内には主祭神の他にも多くの神様が祀られており、一見、とりとめのない感じもしますが、この福島の八坂神社をみると、「衆生を漏らさず救済する」千手観音、食物の神・宇気母智大神、水の神・宗像神、そして疫病退散の神・牛頭天王と、そこには、古川仁左衛門がもたらした村の繁栄を守り継いでいこうとする地域の願いが感じられます。

◇八坂神社②

 
胸肩神社
末社①
宝物殿と末社
末社②
千手観音・宇気母智大神


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Comment
懐かしい 
この部落の出身者です、30年位帰ってませんでしたが懐かしい画像が沢山‥

この神社の真向かいに、小学校があったんです‥福島小学校‥

特に夏休み始めにあるこの神社での“宵宮”時もあの当時は子供達も多く唯一夜更かしのできる楽しい一時‥露店の焼そば、おでんと花火の火薬の匂いがこの神社から、部落全体に漂った感じ‥

今度実家に立ち寄った際、お参りしますょ‥

忘れてました‥“心の氏神様”にお参りするのを‥

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 しばらく記事を更新しないままに八月になってしまいました。。ゆっくりペースで神社・史跡めぐりを続けたいと思います。拙い記事ばかりですが、読んでいただければ幸いです。ごゆっくりどうぞ!
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