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Category: ふるさと【東北・青森】 > 西目屋村   Tags: 津軽三十三寺社巡り  

「岩屋観音」ー津軽三十三寺社巡り(番外編)

 雨上がりで、岩木川の水も少し濁っていますが、川霧がうっすらと立ちこめている様子がご覧いただけるでしょうか?ここは岩屋観音
岩屋観音
といい、先回ご紹介した清水観音(多賀神社)の”ルーツ”とも呼べる所です。津軽三十三霊場2番札所の「千手観音」は、もともと、ここ西目屋村のこの地に祀られていたのです。その縁起は、次の通りです。~天平3年(731年)、聖武帝が仏教布教のため諸国へ僧を派遣した。みちのくの果てに来たのが行基上人である。しかし、蝦夷が相手では布教も思うにまかせず、行基上人は目屋辺りに滞在し、千手観音を彫った。その観音像を、西目屋村の大高森山にある岩窟(がんくつ)に安置した。すると、すぐ後ろにある老松がボタンのような白い花を咲かせた。蝦夷どもはその霊験に打たれて、信仰の道に入るようになった。(それで)この千手観音は明治の初めまでは「花咲き松の観音さま」と呼ばれていたそうだ。岩窟に安置されていることから「岩屋観音」とも、清水が滴り眼下に岩木川の清流が見えることから「清水観音」とも呼ばれていた。~※『津軽三十三霊場』北方新社より※
 多賀神社から、車で2分位で西目屋村に入ります。そこから5分位の場所にこの岩屋観音はあります。赤い鳥居をくぐり、さっそく参道を下りました。参道を上ったことは何回もありますが、”下る参道”というのは初めてです。木の階段を降り、右側に回り込むと岩木川の清流が見えます。手すりにつかまりながら、一歩一歩注意して進むと、岩窟の中に造られた朱色の本殿?が見えました。中に入って見ると、拝殿があり、上の岩からは清水が流れていました。何か「天の岩戸」を思わせるような感じでした。中には、観音様らしき仏像?(これが観音様なのかどうか、私には分かりませんでした)が祀られていました。
 さて、この岩屋観音は、歴代の弘前藩主から手厚い庇護を受け(初代為信公が社殿を再建、2代信枚公は大鳥居を、3代信義公が石段を寄進しています。)、観音信仰の中心地となっていましたが、4代信政公のときに、現在の多賀神社の地に遷座されたといわれています。なぜ、移されたのか、その理由は詳しく分かっていませんが、どちらも岩壁に社殿が造られていること、岩窟から清水が湧き出ていることなど、霊場としての趣は似通っています。ともあれ、「千手観音」様は、その後、江戸時代を通してここ(多賀神社)に祀られることになります。しかしながら、本尊を失ったとはいえ、その後も、岩屋観音を参拝する人々は絶えず、それは現在でも続いており、津軽三十三霊場の”番外の札所”として、その名を知られています。
 やがて明治の世になると、神仏分離令によって、多くの観音堂は、仏像排除を命じられます。「清水観音堂」が「多賀神社」となったのもこのときのことです。このとき、本尊である千手観音像は弘前市禅林街の桜庭山陽光院に引き取られました。千手観音様の2回目のお引っ越しです。なお、陽光院の山号「桜庭山」は、当時の給主(所領の管理を藩主から仰せつかった者)である桜庭氏にちなんだもので、桜庭氏は、はじめ、この辺りに陽光院を建てましたが、2代藩主信枚公のとき、禅林街に移されました。ともあれ、千手観音様は今、陽光院に安置されているということで、私は、帰りに訪れてみることにしました。
 陽光院は、禅林街の中心である長勝寺のすぐ隣にあります。山門には「二番清水観世音桜庭山」の石標がしっかりと立っていました。境内を入った左側には、千手観音の石像もあり、行基上人の手による観音様は、今、このお寺に祀られていることを実感しました。
 私が石像を眺めているときに、三人の男性の参拝者が訪れ、本堂に向かって一礼し、尺八の演奏を始めました。そのゆったりとした音色を聴いていると、何となく厳かな気持ちになりました。


                        ☆津軽三十三寺社巡り☆
 
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福島の岩屋観音 
こんにちは。
東北の仏像が好きで、探検しています。
こちらは、福島市の岩屋観音。
磨崖仏が迫力あってかっこいい!!

またおじゃましますね。

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