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Category: ふるさと【東北・青森】 > 中泊町   Tags: つがるみち  

中里の義経伝説1「白旗神社」ーつがるみち258


白旗神社


 安東氏以前に十三湊を支配していた十三氏(十三藤原氏)の祖・藤原秀栄(ひでひさ)は藤原秀衡の弟であり、平泉との交流も深く、十三湊から得られる収益は、平泉繁栄の一翼を担っていたともいわれています。
 また、平成5年の大河ドラマ『炎立つ』では、平泉に亡命中の源義経が十三湊を訪れるという設定でロケも行われるなど、十三湖一帯の市町村には、いわゆる「義経北行伝説」が多く残っているわけですが、旧中里町(現中泊町)もそのひとつです。今回は、そんな中里町の宮野沢に鎮座する白旗神社を訪ねてみました。


観音堂一の鳥居


 宮野沢の集落は、縄文時代の遺跡が見つかったり、平安時代には大きな古代集落が誕生したとされるなど、太古からの歴史の流れを感じさせる土地です。
「宮野沢」という地名は、文明13 年(1481)、南朝の皇子が逗留したことにちなんで名づけられたという伝承もあるようです。

 現在は中泊町運動公園となっている丘陵地帯は、中世の城館があった場所だとされていますが、その運動公園の入口付近に、白い注連縄が張られた鳥居があったので立ち寄ってみました。

 鳥居をくぐって、参道の石段を上ると、そこにはひとつのお堂が立っていました。ここは観音堂で、集落の名前から「宮野沢観音堂」と呼ばれているようです。
 ここには、「申の子」「金毘羅」「二十三夜」「庚申」「山の神」が祀られていますが、中を覗いてみると、神様の小祠や石碑、御神体を描いた掛図などが並んでいました。線香のにおいが漂っていて、お参りする人々も絶えないようです。このような観音堂や地蔵堂が点在しているのも、奥津軽の特徴です。

◇宮野沢観音堂

 
参道
宮野沢観音堂
観音堂内①
観音堂内②
観音堂内③



白旗神社入口


 観音堂を過ぎて、運動公園へと続く坂道を歩いて行くと、途中の田んぼの中に鳥居がポツンと立っているのが見えます。そして、その奥には小さな森。どうやらここが白旗神社のようです。
 田んぼと畦道の中にひっそりと立っている神社ですが、やがて、田植えの時期を迎え、田んぼに満々と水が張られる頃には、まるで湖の中に浮かぶ小島のように見えるのではないでしょうか。そんな感じの風景です。

 一の鳥居の注連縄は、ここも白。この注連縄は、宮野沢の方々が「白旗」という神社名に因んで、例年、奉納している白いビニール製のものだということです。
 ⇒新聞記事より
新聞記事より


 参道を歩いて行くと、やがて境内へと至りますが、社号標と鳥居、社殿が立っているだけのいたってシンプルな社です。社殿の前に、小さな狛犬がありましたが、片方の狛犬の前足は、だいぶ風化して細くなっており、今にも折れそうでした。

 この白旗神社については、
【創建年代は不詳であるが、天正年間、八幡宮が袴腰岳より深郷田に遷る際に仮殿を建てた場所に、後年創建されたと伝えられる。※中泊町史跡・文化財マップより】とあります。
 
 袴腰岳(はかまごしだけ:627.8m)は、運動公園からも登山道が続いている山ですが、その山頂からは、十三湖をはじめ、日本海、北海道渡島、津軽海峡、下北半島、陸奥湾、八甲田、岩木山、津軽平野などを一望できるとあって、登山客に人気のある山です。その頂には小鳥居
袴腰岳山頂(※web 東奥「あおもり110山」より)
があるようですが、ここに、元々の八幡様が祀られていて、この白旗神社に遷座、そして現在は深郷田(ふこうだ)の八幡宮の御祭神となったということのようです。

 さて、この神社には、次のような伝説が残されています。
【中里町の東方、中山山脈のふもとにある宮野沢に昔、源義経と家来が落ち延びて来たという。ここで山子(木こり)になって山仕事をし、木で烏帽子を作っていた。
 何年か経って、義経はこの烏帽子を村人に与え、野原に源氏の白旗を立ててこの地を去り、三厩に向かった。この白旗を立てたところに神社を建て、烏帽子を祭ったのが白旗神社だという。※『青森の伝説』角川書店
 ー 蝦夷へと旅立つ前の義経の姿を描いた伝説です。

 ところで、「白旗」という名のつく神社(白旗神社)は、関東地方・東北地方・中部地方に分布していて、その数は70社ほどとされています。その中には、源氏の氏神である八幡神を主祭神とする社もありますが、多くは源頼朝を主祭神としているようです。
 ここ宮野沢の白旗神社の主祭神もまた源頼朝。 ー 義経伝説を語り伝える社の祭神が頼朝とは、何とも皮肉な話です。

◇白旗神社

 
白旗神社一の鳥居
参道
境内
社殿
狛犬


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 しばらく記事を更新しないままに八月になってしまいました。。ゆっくりペースで神社・史跡めぐりを続けたいと思います。拙い記事ばかりですが、読んでいただければ幸いです。ごゆっくりどうぞ!
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