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Category: ふるさと【東北・青森】 > 黒石市   Tags: つがるみち  

蛾虫坂「稲荷神社」ーつがるみち267


 
黒石の八郎伝説
 
蛾虫坂からの眺望


 黒石市の温湯には、「昔、八郎という若者が浅瀬石川の水を飲み過ぎて、体中鱗だらけになり、龍になった」という面白い伝説があります。
 温湯温泉から板留温泉へ行く途中の坂道は小高い丘になっていますが、ここにも次のような八郎の話が伝えられています。
【昔八郎が、この下を流れる浅瀬石川と中野川をせき止めて、ここに飲み水を溜めようと、エビ(※柳の枝を折り曲げて、ざるのように作った土砂の運搬具)一杯の土を盛った。しかし、中野のお不動様に叱られて、そのまま逃げた。そのときの土盛りだという。※『青森の伝説』角川書店
 
 この八郎が造った土盛は「蛾虫(がむし)坂」と呼ばれていますが、新道が開通するまでは、人々の往来が絶えなかったようです。 
 ー 【いで湯の地である温湯村や板留村は、浅瀬石川に沿う温泉と景勝の地として津軽郡中に知られていました。温湯村と板留村の間、浅瀬石北岸の断崖を登る大坂道であった蛾虫坂とその峠からは、大川(浅瀬石川)をはじめ、温湯村、板留村、中野紅葉山・・・などが眺望でき、絶景であったとされています。※黒石市HPより】 ー

「蛾虫(がむし)」という少し変わった名前ですが、地名にもなっており、その蛾虫坂の麓に稲荷神社が鎮座しています。


稲荷神社入口


 坂道の入口にあたるこの神社については、
【御祭神:倉稲魂命  一羽の鶴が傷ついて芦辺に居りしが、 後に元の如く癒えて飛び去ったのを神山右沖なる人がこれを見て芦原を捜したところ、 湯気の立つ処があるのを発見して名称を鶴泉と名づけた。 天正十九年 (一五九一) 夏、 陸奥浪岡城主源中納言唯秋の家臣工藤次郎左衛門なる者あり。 訳ありて浪人をし、 此の地へ参り川原に小さな葛家を建て妻子を伴い居住し湯の恵みを受けたが、 十数年後、 廃湯を思い、 浴する人々のために芦を結び風雪の凌ぎをなした。 後の人、 これを山形の湯と唱え浴する人が増えていった。 寛永元年 (一六二四) 八月中旬、 花山院忠長卿が御入浴の際、 山方の温湯と名付け、 百年も後には奥州一の湯になるだろうと云われた。 宝永七年 (一七一〇) 元の宮地であるがむし坂へ同村の六右衛門が社殿を再建、 更に寛政七年 (一七九五) 村中にて再建す。 ※青森県神社庁HPより】とあります。
 神社の縁起というよりも、温湯温泉の由緒について述べられていますが、それだけ、この社は、温泉を主とした村の発展に深く関わってきたのでしょう。

 境内の手水舎のそばに大きな石がありますが、この石は松尾芭蕉の句碑でした。
「行秋や手をひろげたる栗のいが」 ー 元禄7年(1694)9月、芭蕉は最後の旅で故郷の伊賀に立ち寄りますが、芭蕉の衰弱ぶりを見かね伊賀の門人たちは、出立しようとする芭蕉を引きとめます。この句はそんな門人への挨拶句だと言われているようです。
 石の正面にこの句が刻まれているわけですが、側面には、天保3年(1832)この句碑を建立した吉村子文という方の句がありました。 ー 「行秋や古巣に帰る鳥の影」
 かつて、多くの旅人達が往来した蛾虫坂にふさわしい句といえるでしょうか。

◇稲荷神社と芭蕉の句碑

 
二の鳥居から
拝殿
本殿
芭蕉句碑①
芭蕉句碑②



頂上へ①


 本殿のわきからは頂上へと至る坂道が続いていますが、県内最古の芭蕉の句碑
県内最古の芭蕉の句碑
の案内板が立っていました。
「この先二百米位」と書かれてあったので登ってみることにしましたが、これがまちがいのもとでした。曲がりくねった道が延々と続き、息が切れて何度も休憩する始末。。やっとの思いで頂上へたどり着きました。

 頂上の木々の間からは温湯や板留の町並みが見えますが、ここにひとつのお堂が建っていました。そして、その前には句碑らしき大石。これが、県内最古の芭蕉の句碑なのでしょうか。残念ながら刻まれた文字は読めませんでした。

 後で調べてみたら、蛾虫坂の頂上には七面堂というお堂があり、その傍らに安永2年(1773)3月に建立された芭蕉の句碑 ー 「梅の香にのつと日の出る山路かな」 ー があるとのことですが、ここが本当にそれなのか?

 青森県の各地にも芭蕉の句碑は数多くありますが、この稲荷神社と同じ温湯・薬師寺にも「山中や菊は手折らぬ温泉の匂ひ」の句碑があります。
「旅の詩人」松尾芭蕉は、やはり、多くの人々に敬愛されているようです。

◇県内最古の芭蕉句碑を訪ねて

 
頂上へ②
頂上へ③
頂上から
七面堂?
県内最古の芭蕉句碑?


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Comment
 
こんにちわ。温湯の歴史的資料が大火で焼失し、当稲荷社の由緒がわからずネット検索していたら辿り着きました。
蛾虫山の稲荷堂から続く山道途中のその石は芭蕉句碑ですよ。横の建物が七面大明神様です。とはいえ、県内最古というだけあって全然読み取れませんよね。私も芭蕉の字すら読み取れませんでした。

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 記事を更新しないままに10月になってしまいました。。ゆっくりペースで神社・史跡めぐりを続けたいと思います。拙い記事ばかりですが、読んでいただければ幸いです。ごゆっくりどうぞ!
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