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Category: ふるさと【東北・青森】 > 弘前市   Tags: 津軽三十三寺社巡り  

「鬼神社」ー津軽三十三寺社巡り(番外編2)

 津軽三十三寺社巡り、今回は番外編その2です。先回、厳鬼山神社の縁起の中に、「鬼」の話が出てきましたが、今回はその「鬼」を祀っている神社をご紹介します。その名もズバリ鬼神社(きじんじゃ)。4番札所「南貞院」と5番札所「厳鬼山神社」の中間にある神社です。地名も「鬼沢」。。鬼づくしですね。「鬼」を神として祀っている神社は全国で4つしかないそうで(ここ弘前市の「鬼神社」、埼玉県嵐山町の「鬼鎮神社」、大分市の天満社境内の「鬼神社」、福岡県添田町にある玉屋神社境内の「鬼神社」)、そういう意味では、とても貴重な神社といえます。この地域の人達は節分のとき、「鬼は外、福は内」とは言わず、「鬼は内、福は内」と言うとか、ここでは、毎年旧正月元旦に裸参りが行われ、五穀豊穣と家内安全を祈願する藩政時代から続く伝統行事があることとか、何となく覚えてはいましたが、今までこの神社を訪ねたことはありませんでした。
 さて、由緒書き
由緒書き
によると、この神社は、坂上田村麿が蝦夷征伐の際、岩木山頂上の奥宮に高照比売命を祀り、その後、大山祇命とともに、この地に配祀されたことが始まりとされています。また、ある日岩木山から「鬼」が降りてきて、荒れ地を耕したり、用水を引いたりして、豊かな実りをこの地にもたらしたとされ、そのことを村人たちは、非常に喜び、鬼に感謝するため「鬼神社」を建立し、村の名前も「鬼沢」としたという伝説が残されています。

 
 雨、雨。。傘をさしながら参道を歩きました。本殿までは4つの鳥居をくぐります。実はこの参道、ちょっと変わっていて、「逆U字形」に延びています。つまり、反時計回りにぐるっと巡らないと拝殿まで行けないというわけです(斜め横断もできますが)。「鬼神」様は、私たちに背中を向けているということですね。一の鳥居がある民家や街道側を向いているのではなく、裏の田んぼ側を向いています。自分が(鬼が)耕した田んぼの実り具合が気になるのでしょうか?それとも、祀るとみせかけて、実は鬼の霊が外に出て祟りをなさないよう、封じ込めているのでしょうか?・・・勝手な想像が膨らみます。
 規模は小さいながらも、神社の参道や境内には興味深いものが多くあります。例えば、「鬼」の角(´)がない一の鳥居の扁額
一の鳥居
や、しめ縄の上に米俵が乗っている二の鳥居
二の鳥居
最後の鳥居
四の鳥居
の「卍」のマークなど。境内には、ぷっくりとした狛犬ならぬ狛魚?
狛魚?
もありました。そして拝殿の屋根の上には
!!! しかし、一番は何といっても拝殿に掲げられている鬼の草履
鬼の草履
や、鬼が使った農耕具
農耕具
でしょう。こんなものを見ていると、境内の脇に生えているふきの葉っぱ
ふきの葉っぱ
までが巨大に見えてくるから不思議です。

⇒鬼神社スライド

 私は以前、「桃太郎」のモデルといわれる「吉備津彦」が、人々を苦しめてきた鬼人の「温羅(ウラ)」を退治したという伝説を扱ったTV番組を見たことがあります。ところが、地元では、温羅は悪人(鬼)どころか、この地方に農業の発展をもたらした神として長い間崇められていた・・・という内容の番組でした。私は、この鬼神社の「鬼」の話は、温羅の話と似通っていると思います。
 大和朝廷が、全国に勢力を伸ばしていったことの象徴がヤマトタケルだとすれば、平安初期の東北平定の象徴は坂上田村麻呂だと思います。平定に従わない者(まつろわない者)は「蝦夷」と呼ばれ、蔑まれたとされますが、各地の先住民にしてみれば、田村麻呂軍は「簒奪者」であり、当然、激しい戦いを繰り広げたはずです。その頑強に抵抗した者達が「鬼」とも呼ばれたのではないでしょうか。この神社に「鬼」を祀るのは、そういった一方的な権力の押しつけに対する民衆のささやかな抵抗(反骨心の表れ)でもあると思います。
 そういえば明治時代に廃仏毀釈の流れで、仏像などの多くは破棄されましたが、中には人々の手で、こっそりと匿われた観音様も多く、やがてそれが観音信仰の復活につながっていったとのことです。「鬼」の話と似ていますね。

                        ☆津軽三十三寺社巡り☆




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岡山出身、福島在住。桃太郎伝説の鬼にまつわる疑問 
こんにちは。福島在住の赤ベコです。
出身は岡山。(先月も岡山にもどっていました。)

吉備津神社、総社の鬼ノ城
香川の女木島・・・
などなど、吉備人。岡山出身。
桃太郎伝説にゆかりのある
場所には、行ったことあります。
女木島の鬼と総社市の鬼は、別人なんでしょうかね・・・・。

岡山は桃太郎がうりですが、本家の香川の女木島も
今、瀬戸内芸術祭でにぎわっていますよ~


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 記事を更新しないままに10月になってしまいました。。ゆっくりペースで神社・史跡めぐりを続けたいと思います。拙い記事ばかりですが、読んでいただければ幸いです。ごゆっくりどうぞ!
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