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Category: ふるさと【東北・青森】 > 五所川原市   Tags: 津軽統一までのあゆみ  

十三湊と安東氏2ー「山王坊遺跡」

 安東氏は、ここ十三湖一帯に「平安楽土」の地を築こうとしていたのでしょうか?都(京都)から様々な文物の移入に努め、繁栄を極めた頃は、周辺に数多くの神社仏閣が点在し、「十三千坊(とさせんぼう)」
十三千坊※「山王坊遺跡の発掘調査成果についてー五所川原市」より
と呼ばれていました。
 少し時代は下りますが、五所川原市の「長円寺」というお寺にはこんな伝説が残されています。 ~昔、長円寺に納めるために、二つの雌雄の鐘が、京都から津軽へ送られてきた。しかし、十三湊へ入ったとき暴風雨になり、雌鐘は湖底に沈んでしまった。今でも長円寺に納められた雄鐘をつくと、その鐘は十三湖の雌鐘を慕って「十三恋しやゴーン」と響き、それに応えるかのように湖底からは「長円寺恋しやゴーン」という雌鐘の音が響くのだという。以来、十三湖は沈鐘湖とも呼ばれ、今でもよく晴れた日に、漁夫が水中の鐘を見かけることがあるという。しかし、人の気配がすると鐘の中からたちまち魚のようなものが現れて、たちまち泥をかきたてて見えなくなってしまうのだという。 ~ 
 ーもの哀しい話ですが、古来から、十三湊が宗教文化の窓口であったことを思わせる話でもあります。ー

 さて、「山王坊遺跡」は十三千坊の中心となった宗教施設。遺跡へと通じる道には、大きな鳥居
シンボル塔
が立っています。実は、これは安東文化を顕彰するシンボル塔で、説明板
説明板
によると、平成5年のNHK大河ドラマ『炎立つ』の中で、十三湖がロケ地になったことを記念して立てられたものです。『炎立つ』は、奥州平泉藤原氏の興亡を描いたものですが、安東氏以前、十三の地は、藤原秀衡の弟の秀栄を祖とする十三氏が治めていたところです。ですから、当然、あの平泉の絢爛たる文化の影響を受けないはずはなく、後を継いだ安東氏もまた、それに倣ったことと思われます。

 シンボル塔をくぐって車を走らせると、やがて「日吉(ひえ)神社」の鳥居が見えてきます。ところで、この鳥居、上にもうひとつ「屋根」がついているような独特の形をしています。この「屋根」は「破風(はふ)」と呼ばれ、仏教と神道の合一を象徴しているもので、このような鳥居の様式を山王鳥居
山王鳥居
というそうです。「山王」とは滋賀県大津市坂本にある「日吉大社(日吉は「ひえ」とも読み、”日枝”とも書く)」の別称であり、安東氏は、その分霊社として、この社を建立したとされています。いわばここは神仏習合の宗教施設。入口にある地蔵堂
地蔵堂
がそれを物語っているようです。

 ここは、古来から霊地・聖域として村民に畏怖されてきたところで、阿吽寺という寺院があった場所ともいわれています。境内の中は無数の杉木立。まさに「神域」を思わせます。小川が流れる境内には小さな橋が架けられており、境内の説明板
境内の説明板
に書かれているように、流れに沿って庭園が造られていたような感じがします。

↓山王坊境内 ※クリックで拡大します。

 
三王坊境内①
三王坊境内②
三王坊境内③
三王坊境内④
三王坊境内⑤
三王坊境内⑥
三王坊境内⑦


 境内を一巡りした後、再びいくつかの鳥居をくぐると拝殿が見えてきます。何回かの発掘調査によると、周りにいくつかの礎石の跡が見つかり、本殿、舞殿、渡殿、仏堂風の拝殿、本地堂と神社と寺院が並存するような伽藍配置であったことが分かってきています。”素人”の私には、それらの宗教施設の判別はできませんでした。ただ、拝殿から少し回り込んだところに磐座(いわくら)
磐座(いわくら)
の跡を見たとき、ここが仏教と神道を、ある意味では超えた「信仰の場」であったことを実感しました。

 
山王坊宗教施設①
山王坊宗教施設②
山王坊宗教施設③
山王坊宗教施設④
山王坊宗教施設⑤
山王坊宗教施設⑥
山王坊宗教施設⑦


 ここ山王坊は、安東氏に取って代わった南部氏が、2回にわたって執拗に攻めた場所といわれています。それは、安東氏の築いた文化の象徴ともいえる場所だったからではないでしょうか。境内の杉木立が、何となく細くてあまり年輪を感じさせないのはその時の戦いで、焼失してしまったせいでしょうか。

 「安東史跡をめぐるみち」は、ここから春日内観音堂、そして唐川城址へと続いています。

                       ☆津軽統一までにあゆみ☆
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 しばらく記事を更新しないままに八月になってしまいました。。ゆっくりペースで神社・史跡めぐりを続けたいと思います。拙い記事ばかりですが、読んでいただければ幸いです。ごゆっくりどうぞ!
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